発題2:「多文化共生社会構築のために:
国際社会の子供たちの悩みからの出発」
E.千明 氏 多文化家庭支援センター理事
『多文化家庭支援センター』(NPO申請中)事務局長
川崎市民活動センター、障害者対応巡回相談員
英会話教室「ホワイトハウスイングリッシュ」代表
エインズワース 千明( 岡本 千明 )
履歴
岩手県、三陸海岸に造船業を営む家に6人兄弟の三女として生まれる。
岩手県立釜石南高校理数科卒業後、成城大学文芸学部ヨーロッパ文化学科ドイツ
語科へ進む。
ドイツ哲学者ヴィットゲンシュタインの研究を始めるが、三年終了後中退し、
アメリカへ渡米する。
アメリカで結婚。ニューヨーク、ボストン、ロスアンジェルス、シアトルにて、
カスタムジュエリーなどのバイヤーとして働き、アラスカへ渡る。
アラスカでは、6年水産会社でクオリテイーコントロールなどを勤め、夫の大
学のあるロスアンジェルスへもどり、日系土産物屋老舗で経理補佐として働く。
1991年、出産を機に帰国。
夫とともに英会話教室を経営しながら、4人の男の子を出産。
育児と家事をしながら、PTAや子供会などの地域のボランテイアからはじまり、
まちづくり会議やマスタープランの区構想検討委員などの市民活動なども夫と
ともに精力的に行う。なかでも、外国人や外国生活経験者などから作る「ホー
ルサムライフを進める会」をたちあげ、副代表として日本人の意識の国際化へ
の活動をすすめる。
そのかたわら、2006年通信制大学「星槎大学」共生科学科の第一期生として卒
業。卒業論文の「国際家庭のこどもたちの悩み」は日本の今後の共生社会への
重要な提言として、教授達の絶賛を浴びる。また、星槎大学で学んだ軽度発達
障害と特別支援をきっかけに、川崎市の児童放課後事業で、「障害者対応巡回
相談員」として、三年目を迎える。
2008年8月それまで、17年活動して来た首都圏の国際家庭の集り「国際家庭協
会、International Family Association」を母体として、『多文化家庭支援セ
ンター』(NPO申請中)を発足させる。
『多文化家庭支援センター』設立 趣意書
1,趣 旨
この法人は、日本に住む、国際結婚をしている家庭に対して、情報提供・
相談・子育て支援・相互交流に関する事業を行なうこと。また日本に住む日本国
籍の人々(以下日本人住民)に対して、多文化共生の理解、支援に関する事業
などを行なうことにより、日本における多文化家庭への支援に寄与することを
目的といたします。
2,申請に至るまでの経過
2005年末の日本国内の外国人登録者数は、200万人を突破し,更なる増加
が予想されています。国際結婚は、今や17組に一組,東京23区だけみても、10
組に一組を占め、日本は確実に多民族化してきております。 その反面、
日本の地理的、歴史的背景から、異文化との共存や、異民族との共生には、多
くの困難を持つ国であることも否めません。(*参考資料参照のこと) 日
本の政府は、多文化共生の地域づくりのために、様々な施策を模索しつつ、地
方自治体へのよびかけもしておりますが、その道のりは、決して容易ではあり
ません。 私たち設立準備委員会のメンバーは、それぞれが国際結婚を
している当事者として、日本の国の中で、外国人と日本人が結婚をし、多文化
を持つ家庭として存在することが、どれほど容易なものでないかを体験してき
ております。しかしまた、困難だけではなく国境や文化の壁を乗り越えてたく
ましく育って行く子どもたちの姿を通して、国際家庭が良く生きることを通し
て、日本の社会が、多文化の共生と異民族の共存を見いだす大きな鍵となるこ
とも実感してまいりました。
日本における国際家庭の問題を解決して行くためには、多様な情報の提供
をはじめとする、地域や周辺の人々による、組織立った支援の必要がります。
法人化によって、今後ますますその数を増やすであろう多文化家庭の当
事者や、その周辺の地域の人々に、より多文化共生への支援が広がることを目
指しております。
平成20年 8月24日
特定非営利活動法人 多文化家庭支援センター
理事長 STREIT JOHANN シュトライト ヨハン
外国人登録者数は,はじめて200万人を突破し201万人となり,過去最高を更新。
我が国総人口の1.57パーセントを占める。
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総数及び推移
平成17年末現在における外国人登録者数は201万1,555人で,はじめて
200万人を突破し前年に引き続き過去最高記録を更新している。この数は,平成
16年末現在に比べ3万7,808人(1.9パーセント)の増加,10年前
(平成7年末)に比べると64万9,184人(47.7パーセント)の増加と
なっている。外国人登録者の我が国総人口1億2,775万6,815人(平成
17年10月1日現在,総務省統計局の「平成17年国勢調査」要計表人口による。)に占める割合は,平成16年末に比べ0.02ポイント増加し,1.57パーセント
となっている。