新しい政治の構築〜国際化時代に生きる道〜
       2003年11月15日 未来構想フォーラム
                    高橋(たかはし) 起(よしかつ)


.文明の衝突
 21世紀はじめの世界は、文明、人種、宗教などの衝突と共存の流れの中にある
といえる。ハーバード大学のサミュエル・ハンチントン教授は、20世紀末の冷
戦構造崩壊のあと、世界はイデオロギーの対立に代わり文明の対立が紛争の主な
要因となると主張した。主要文明を西欧、イスラム、儒教、日本など8つに分類、
文明圏を単位とした地域主義の対立が激化すると述べた。

 しかし、今あえて言えば、8つの文明圏ではなく、3大メジャー+1極の共存
と対立が続く時代ではないかと考える。その意味するものは、3大メジャーは

 @キリスト教圏、Aイスラム圏、B中国圏で、+1極というのは日本のことである。
日本をマイナーとは言いたくない。日本は20世紀後半、高度成長を遂げ、米国
についで世界第二の経済大国になった。しかし、2003年の初頭では、もはや
メジャーとはいえない。小泉首相は、構造改革で日本の将来は明るいというが、
老化した体制、少子化の進行、改革に対する抵抗派と推進派の対立の激化などを
考えると、簡単に同意できない。9月の自民党総裁選挙や、終わったばかりの総
選挙を見ても、政治のリーダーたちには、世界観、価値観という視点が欠落して
いた。今日の日本の深刻な課題は、政治が経済第一主義、利益・効率・機能第一
主義に流れ、継承すべき民族の精神や誇り、文化的伝統を見失っていることであ
る。政治の劇場化、いわゆるポピュリスト(大衆迎合主義的)政治を強く排除す
る必要がある。日本は、今は善戦し、国際的に力を発揮しているが、油断すれば
21世紀中期にも、大きく転落する可能性がある。最大限の努力をしないと、3
大メジャーに飲み込まれる。十分な警戒と努力が必要である。

 2.イラク戦争と日本外交

 イラク戦争は大義なき戦いであった。ブッシュ大統領は、「パパ・ブッシュ」
の湾岸戦争での失敗、大統領再選への不覚について復讐を狙ったものと見られて
いる。他国への攻撃は@自衛権の発動A国連決議の存在がなければ国際法違反だ
が、今回はいずれもなかった。米英軍は@核兵器の製造準備A生物化学兵器の存
在という大量破壊兵器絶滅を理由にイラクに侵攻したが、いずれも発見されてい
ない。最近のブッシュ大統領とブレア首相の支持率は大きく低下している。仏独
露などの各国は米英の軍事行動に反対した。小泉首相も日米同盟の存在は尊重し
ないといけないだろうが、ブッシュ大統領に率直に意見を言うべきだった。

 決して右翼的立場からする批判ではない。与党の中にも、政府の態度を「忠犬
ハチ公」的と見ている向きがある。「対米追随」の印象を国民に与えると心配す
る意見もある。 アーミテージ米国国務副長官が日本に「ショウ・ザ・フラッグ」
(旗幟を鮮明に)と述べたが、日本は同盟国ではなく、「飼い主」の表情をうか
がい、相手の欲する内容を嗅ぎつけるかのような印象を与える外交はすべきでな
い。「同盟」と「国際協調」という2本柱で下手な国会答弁をするようなことは
よした方がいい。

日本政府は今後自主的判断で、外交、安保政策を推進、展開すべきだ。そうしな
いと日本民族は21世紀を無事に生き残ることができないだろう。

 米国の新保守主義への対応も重要問題だ。ブッシュ大統領の政権のなかに、強
硬派と穏健派が存在する。宮沢元首相は、10月23日、政界引退の記者会見で、
外国への自衛隊派遣、外国での自衛隊の武力行使を慎重にすべきだと述べた。や
んわりとした小泉首相批判だ。小泉首相の靖国神社参拝、安保外交政策に自民党
の中にも批判の意見がある。「それ行け、どんどんは危険な道」ということであ
る。戦争中の教訓を忘れてはアジアの隣国からも見放される心配がある。 小泉
首相の恩師福田元首相は外交の4本柱を@?日米同盟Aアジア外交B国連重視、
そして、C専守防衛とした。

 中曽根内閣の名官房長官として腕を振るった後藤田正晴氏が、最近、「安保・
外交政策では中曽根さんと必ずしも同じ意見ではなかった。あえて言いたい。一
国平和主義がなぜ悪い」と話している。また「アメリカが国連の決議なしにイラ
クを占領したことは、正義の戦争ではなく、侵略行為であるといわれても否定し
にくい、過去の歴史を見ると、強大国になると、どの国も自国の価値観を他国に
押しつけようとする道をたどるが、それはいつまでも続かない」――などといっ
ている。

 3.復興支援とODA
 イラク復興支援と巨額外国援助もあらためて検証の必要がある。日本政府は1
0月17日、ブッシュ大統領来日の直前、イラク復興支援事業に来年度、15億
ドル(約1650億円)を拠出することを決めた。突出した額だ。先進国の中で、
世界最大の赤字財政国の日本はもっと自主的に外国援助を決定すべきだ。ODA
政府開発援助の再検討も必要だ。年間9300億円のうち、これまでは中国への
拠出がもっとも大きかった。中国はもはや開発途上国とはいえない。

4.国連への疑問
 国連中心主義への疑問もある。日独伊3国を依然として旧敵国視する国連だ。
その常任理事国5カ国の国連分担金は2003年の分担率で――米国22.0%、
フランス6.4%、イギリス5.5%、中国1.5%、ロシア1.2%だ。
この数字に比べ、非常任理事国でもない日本は、19.1%、ドイツ9.7%で
ある。日本の意思をもっと国連活動に反映させるべきだ。時には拠出をストップ
するくらいのパフォーマンスがあってよい。米国は時々やるのだ。国際化のなか
で生きる日本の知恵を発揮すべきだ。「国連中心の世界秩序」を夢見た「集団的
安全保障の理想」は虚構の面があることを認識する必要がある。

 5.世界一無防備な日本
 国際的テロのリーダーといわれるビンラーディンは、最近「日本も攻撃の対象」
と言明したと報道された。彼は生きている。
以前は、中東では、日本が友好国であった。最近の国内の治安悪化、外国人犯罪
の驚異的増加も合わせ、真剣な対応が必要である。
このところ外国人による犯罪が驚異的な倍率で増加している。主として不法入国、
不法滞在の外国人によるものである。犯罪防止のため外国人に対しあらゆる方法
で主権を行使することは当然である。人権は尊重しなければならないが、限度が
あることはもちろんである。いわゆるIT技術の活用をもっと考えるべきだ。

 6.経済のグローバル化
 一方、経済のグローバル化への対応も重要課題だ。20世紀末は、米国第一、
日本第二の経済大国であった。これからは、世界経済を米国と中国が二分し、強
烈な主導権争いをする可能性がある。最近の「元」の再評価についての米中間の
熾烈な駆け引きを注目する必要がある。日本長期信用銀行が米国の投資グループ、
リップルウッドに買い叩かれたようなことを繰り返してはならない。

 7.教育と少年犯罪
 日本は今の時代に適応した教育改革を実行しなければならない。教育の自主性、
独立的志向の確立が求められる。戦後日本の教育を長年事実上支配した米国的考
え方と日教組の影響を排除しなければならない。教師の権利と労働条件は児童、
生徒が教育される権利に優先するものではない。教育基本法は一旦解体し新基本
法の策定を考えるべきだ。

 NHKが毎月実施している全国世論調査では、「内閣に期待すること」として、
景気対策、福祉政策、行政・経済構造改革といった項目が、いわば常連として、
上位に並んでいる。しかし、雇用対策、教育改革、危機管理の確立などにも強い
期待が寄せられている。
 これを分析すると、バブル崩壊後の深刻な雇用不安、あるいはリストラになっ
ても次の仕事に就けず、大学高校を出ても就職できないといった現実に政治が真
剣に対応してほしいと望んでいることがわかる。ここ一、二年の年間自殺者数3
万5000人がさらに増加する傾向にあること、多くの若者が大都市で不安定な
フリーター生活を強いられていることなどもその背景にある。最近、東京・渋谷
で、小学生四人がチラシ配りの男性に監禁される事件があったことなどもその一
つの例だ。

 一方、急激なIT(情報通信技術)化に伴う犯罪の増加に政治と行政が対応でき
なかった問題がある。この4、5年、政府は公共事業の一環としてITのハード面
の充実に力を入れたが、ソフト使用についての社会的責任と教育をなおざりにし
た。
 今年夏の東京・渋谷の小学生四人の不法監禁事件では、女子高校生が勧誘に関
係していたようだ。四人は被害者であり、一方でそのうち一人は、本人の自覚な
しに加害者となる状況であったようだ。
 出会い系サイトなどIT利用の犯罪は日常茶飯事、不法滞在の外国人の犯罪増加
と並んで、被害額数千万円、殺人事件が多発して、新聞、TV報道でも雑報扱いだ。
その上、凶悪犯罪も、国松元警察庁長官が狙撃され重傷を負った事件が未解決の
ままであるように、検挙率はかつての80%以上が、いまや20%程度に落ちてい
る。

 インターネットのホームページに、売買春関連の記事だけでなく、ピストル、
麻薬、爆弾製造の材料販売まで掲示されている。この極端に悪化した治安状況を
改善し、人のいのちの尊厳を守る社会を回復することが、21世紀を生きるわれわ
れ大人の一人ひとりの義務であるし、政治の果たすべき責任ではないだろうか。
政治の責任とはそういうことを言うのである。
 長崎の中学1年生による四歳の幼児誘拐・殺人事件のあと、小泉首相は閣僚懇
談会で、総合的な観点から凶悪少年犯罪の対策を考えてほしいと指示した。しか
し、率直に言って、日本社会の崩壊が絶望的な方向に進行しているかもしれない
時点で、「重要政治課題のマル投げ」の印象を感じた人が多かったのではなかろ
うか。

 政府の青少年育成推進本部の副本部長を務める防災担当相は「きびしい罰則を
つくるべきだ。少年の親は市中引き回しのうえ打ち首にすればいい」と語った。
保護者である親の責任、担任教員などがもっと前面に出て、謝罪し、社会にお詫
びすべきであるという発言であった。しかし、「遠山の金さん」の時代ではある
まいし、打ち首・獄門は現代国家の対応としては不適切だろう。

 森前首相はこのほど、少年事件の多発の背景には、「日教組の教育がある」と
述べた。「この世代の子供たちの父親、母親、学校の教師は、日本の教育の中で
もっとも組合運動が盛んだった時期に教育を受けた。いわゆる左翼偏向思想、わ
かりやすくいえば日教組によって作られてきた人格だ」との認識を示し、教育基
本法の改正を強調した。

これは国家や地域社会に対し責任をもつことを教えない教育を批判する最近の風
潮を示す代表的な意見である。指摘に理解できる点もあるが、同時に、すべてを
日教組の教育のせいにしていることは、やや短絡的主張であるとも言える。
愛媛県立水産高校の練習船がハワイ沖で沈没させられたとき、ゴルフのプレイを
早く切り上げて、危機管理体制に復帰していたら、森氏の発言ももっと説得力の
あるものになっていたかもしれない。

8.大人の責任
それでは、この政治、経済、社会、あるいは教育の問題にまで及んだ大きな課題
をどう解決するのか。一夜漬けの名答案はない。特効薬もない。

しかし、政治家はこれらの点に限って、政党間のいがみ合いをやめて、法律の制
定、行政指導、警察の人員配置の適切な変更、その他の対策を考えるべきだ。
全国の盛り場では、一歩足を踏み入れたら「薄汚い人間」が満ちあふれている。

われわれ大人は政治に真剣な対応を要求すると同時に、自分も何ができるかを考
えたい。傍観者であってはならない。
たとえば私などは非力ではあるが、大学の授業中、あるいは課外に若者に熱情を
持って働きかけるようしている。うるさい老教師かもしれない。

私のおせっかいの記録は、昭和35年7月14日の午後、首相官邸の安保騒動直後の
レセプション会場で、暴漢に刺された現職の岸首相を助けたことだ。若い首相官
邸詰め記者のときだ。二、三の新聞に首相を助けた記者として記事になった。そ
れ以来、おせっかいが病みつきになったのかもしれない。義を見てせざるは勇な
きなりといったような気持ちはまったくない。
もう一つ付け加えたい。今四国のふるさとの大学で、コミュニケーション論と政
治学を教えている。日本マス・コミュニケーション学会の会員でもある。渋谷区
代々木の人生第一の職場の放送センターには「裏切り」になるかもしれないが、
報道評論表現の自由とか権利だけを声高に主張する考えはない。今のマスコミと
称するもののなかにはかなりの部分、過度の商業主義と、薄汚い、志のないもの
に汚染されていて、単純に表現の自由を主張することは恥ずかしく思えるのだ。

9.憲法
基本的には改めるべきである。自主防衛、独立指向型精神の確立なくしては他国
から軽蔑される。しかし、保守政治家後藤田氏の言うように、一国平和主義でな
ぜ悪いということも忘れるべきでない。制定後長期間が経過し、環境や人権など
の問題も出てきた。総合的に改革を考えることは必要だ。ただ、防衛だけを重視
し、徴兵制まで考えることは賛成できない。自ら守る気概は必要だが、「それ行
けどんどん」は国家の未来を誤る。


[注]この小文は2003年11月8日まとめたもの。総選挙結果関連は当日
    述べます。

第22回未来構想戦略フォーラム「新しい未来の構築−政治・教育」メモ
 平成15年11月15日、午後1時半〜5時、 港区商工会館

政治がポピュラリズ(大衆迎合主義)に陥っている危険性を指摘、

S1)「新しい政治の構築―与野党激突と総選挙後の日本―」
      高橋祥起氏(たかはし・よしかつ) 政治評論家

高橋氏の紹介(大脇):NHKで半世紀、国内政治のウオッチャー。3カ月前から
選挙後の日本を予測。
「困難に直面した国が再生できるかどうかは国民の気概にかかっており、そのた
めには、物質的な価値と精神的価値、進歩と伝統、個人と共同体−という三つの
バランスを取ることが大事だ。今回の総選挙で各政党が発表したマニフェスト
(政権公約)に、こうした発想が盛り込まれなかったことが気になる」(中西輝
政氏、新現役ネット11.0303) 経済の枠内での価値観、日本国に偏した世界観、
過去の相続と未来への継承の欠落した歴史観、 新しい思想、構想の求められる
所以です。

高橋:胃ガンできった。愛媛で学生を相手に元気にお話している。しかし、大学
の教授だけではなく、毎週月曜日と水曜日。勉強会、評議員、日本評論家協会、
官房長官、安倍晋三幹事長、菅直人、小泉首相らと直接、意見を交換している。
選挙の結果を分析すると1)日本の政治が、限りなく2大政党化していく。
今回237議席:解散前は247議席、10議席減。ただし自民237+加藤派3人+保守
新党4人=244人鹿児島の2人の無所属が加わり、保守新党がなくなって、480
議席の過半数241は、完全に超えた。負けていないどころか、最近の状況のなか
では善戦をしたといえる。
しかし、限界はある。自民党を崩壊させよう、解体しようという小泉首相。自民
党がよろしいという評価にはならない。
民主党が40議席増えた。驚異的。自社体制がはじまったといえる。55年体制
とおなじように、2003年体制が続くのか?2大政党化に続く傾向がある。

2)小さな政党が限りなく、消滅に向かう。社民党は解体の時期。ご本人がだめ
はだめ。保守新党が4議席。国会議員、480→247に減っていく。
5人以上居れば政党助成金、一人あたり4100万円。大変なお金がポケットに
入る。そのお金をどうするか、いつももめる。保守新党、それが今回、4人じゃ
をもらえないので、自民党に入っていく。

共産党も単数、10人以下になってしまった。共産党もこれから厳しい道が待ち
かまえていると言える。
小政党が消滅する。

小選挙区しかない米国と英国は地域で生き残っている。金持ちの政党とか、右翼
の政党とか出てきて、単発主義であがっているといえる。イギリスの場合、緑の
党、アイルランド党。小政党が浮かんでは消え、浮かんでは消える。これに注目
する。
日本は、中央と反発する可能性がある。安全保障にもかかわる問題がでてくる。
厳しくわれわれは見つめないといけない。日本は米国・イギリスとちがって小選挙
区制ではない。300ー200。300が小選挙区、200が比例代表→180にした。
比例代表が残っているので、公明党や共産党が生き残る道がある。
政治の動きは2通りある。2大政党が、同質化、同じような傾向になっていく。
ブレア首相は、民主党、社民党的な、労働党だった。それがブッシュ政権とひと
つとなって、国連決議にもつれこんだ。昔は考えられなかった。自民党の鳩派と、
政策的に離れているのに、ばっと行動を共にした。

小政党は、国会運営。政策決定の運営面が増大する。公明党は、野党にいたら1
0ぐらいになっていたかも。連立になっていたので、公明党の主要な議員がたっ
ている選挙区は、自民はあまり働きかけない。
各選挙区で公明党は1万票はもっている。自由民主党の人たちが考慮せざるをえ
ない。
小泉さんはかぎりなく、公明党批判だった。小渕さん、野中さん。公明党といっ
しょにやっていきましょう、といっていた。小泉さんはそうではなかった。
自分の政党を長続きさせるためには、公明党と組まざるをえない。私は曲げない、
と言っていっているが、自分の政策をうまく変えつつある。本人にも直接言って
いるので、悪口を言っているわけではない。

2大政党の政策が同質化していくのは、日本の国民のために、それほど悪いこと
ではない。
右と左がどんぱちケンカしているのは、よろしくない。ロシアでも、プーチンと
もう1つが似てきている。チェチェンなど共通問題。

政治のパフォーマンスなら良いが、ポピュリスト化が由々しき問題。ポピュリス
ト政治。これは大衆迎合的な政治。おべっかを使う。票を得ようとする政治に進
んでいる。日本の政治が国会議員が、以前にも、変な人が沢山いたが、全体のレ
ベルから言えば、ポプラリズムになりさがっている。憂うべき現象だ。

どのように戻していくか。考えないといけないんじゃないか?総選挙の分析。影響。

新しい政治の構築 〜国際化時代に生きる道〜(原稿参照のこと)
1.文明の衝突
日本は国際化の中なかで、生き残るには、京都大学の中西教授じゃなくても、
大変な時代だと思う。
 21世紀はじめの世界は、文明、人種、宗教などの衝突と共存の流れの中にある
といえる。ハーバード大学のサミュエル・ハンチントン教授は、20世紀末の冷
戦構造崩壊のあと、世界はイデオロギーの対立に代わり文明の対立が紛争の主な
要因となると主張した。主要文明を西欧、イスラム、儒教、日本など8つに分類、
文明圏を単位とした地域主義の対立が激化すると述べた。 しかし、今あえて言
えば、8つの文明圏ではなく、3大メジャー+1極の共存と対立が続く時代では
ないかと考える。

その意味するものは、3大メジャーは@キリスト教圏、Aイスラム圏、B中国圏
(華僑を含めて)で、+1極というのは日本のことである。
イスラムに何度もいった。クエートの市長さんをインタビューしたことある。サ
ウジアラビアの暗殺されたファイサル王子にもインタビューしたことある。モロッ
コからインドネシアまでイスラムです。マレーシアはこの間、政権がかわりまし
たが、マレー人もイスラム。イスラムのなかの過激派。中庸派。
ムシャラフ。ダイレクトに一時間半インタビューした。
ワールドトレードセンターの崩壊直前に、昔の部下の手島・特派員に。状況を聞
いて米国本土は危険ではないと安心しきっているわけです。私はパークセントラ
ルホテルに泊まって、あんな結果になった。それで米国はびっくり。イスラムは
13億以上のイスラム教圏。米国は2億8千万程度。武力ではおさえられると思
ったら間違い。
岸信介さんが刃渡り14cmで刺されたとき、首相官邸記者のなかで、29歳。一
番若い。目の前で刺されたから、おせっかいの気持ちで、いまだに少林寺拳法を
やってますから。電車のなかで6人ではなく、7人がけだぞ。とおせっかいを焼
いている。北京大学できたえた。少林寺拳法黒帯ですから、何とかかってきても
大丈夫。ぱん、ぱんっと。
イスラムは第2のメジャー。キリスト教は、プロテスタント、カトリック、ギリ
シャ正教、ロシア正教、3番目が中国人。シンガポール、マレーシア、インドネ
シアで力をもっている。中国は中だけで13億人、裏があって、男の子が生まれ
ないと2人目を生んだりする。
中国・北京大学でどんどん質問してくる。最初の質問「日本は地図のなかで一番
はしっこで、中国の1/50しかないのに、どうして世界をリードするとか、国
際貢献とか、大きなことを言うのですか?世界観のなかの中華思想の中心である。
日本は残念ながら3メジャー+1極。

20世紀を3つに分ける。45年までは戦争の時代。ベルリンの崩壊までは、米
ソ拡張対立の時代。
崩壊して、わからなくなって、政治・経済が混乱して。新しい中心を求めてどう
やっているか、そういう状況がつづいている。
100年が小泉構造内閣が評価しないといけないのが、セミメジャーとして生き
残るには、グローバリズムのなかで、模索し、あげき、苦しんでいるというのが
小泉内閣。少子化の問題とかほっておけば、OECD、全体の中で一番ビリ。そ
こまで落ちてきている深刻な時代。

日本をマイナーとは言いたくない。日本は20世紀後半、高度成長を遂げ、米国
についで世界第二の経済大国になった。しかし、2003年の初頭では、もはや
メジャーとは言えない。小泉首相は、構造改革で日本の将来は明るいというが、
老化した体制、少子化の進行、改革に対する抵抗派と推進派の対立の激化などを
考えると、簡単に同意できない。

9月の自民党総裁選挙や、終わったばかりの総選挙を見ても、政治のリーダーた
ちには、世界観、価値観という視点が欠落していた。今日の日本の深刻な課題は、
政治が経済第一主義、利益・効率・機能第一主義に流れ、継承すべき民族の精神
や誇り、文化的伝統を見失っていることである。政治の劇場化、いわゆるポピュ
リスト(大衆迎合主義的)政治を強く排除する必要がある。日本は、今は善戦し、
国際的に力を発揮しているが、油断すれば21世紀中期にも、大きく転落する可
能性がある。最大限の努力をしないと、3大メジャーに飲み込まれる。十分な警
戒と努力が必要である。

2050年には1億切るかも知れない。大変な時代。マイナーな方向に限りなく
近づいていく。ポプラリズム政治。人に厳しいことを言うことがないと、さらに、
厳しい状況にいく。日本が自主的な判断で進めざるをえない。

 2.イラク戦争と日本外交独断でいえば、さる高官とも、首相官邸のなかにい
る某高官と私の意見が一致したが、やはり、イラク戦争は大義なき戦いであった。
戦争は2つ理由がある。@自衛のため…湾岸戦争はイラクは、航空機まで、ジェッ
ト機までクエートからもっていった。また戻したが。クエート、日本、イラクか
らいえば、自衛のための闘いであるかA国連の一致があるか。192カ国が完全
な利害が一致することはないが、ほぼ一致する。国連決議で支持された闘いか、
一方でもあれば、大義があるが。
それ行けどんどんはよかったが、米国の美人兵士は使われた。小泉さんに直接言
った。忠犬ハチ公みたいにやるのか。日本民族はどうなるのか? ラムズフェル
トが来日して、いろいろ言ったたけど、米国が大義なき闘いというのがわかって
きたから、日本をもちあげて、自分は小さくなっていた。4月12日頃に来日し
ていたら、もっと日本は旗色鮮明に!なんていっていたはずだ。日米同盟はいか
んとするのか。60年安保のときに、岸さんが。日米安保条約の改訂版。60年
にわたって、保たれてきた大きな結果だということで評価してきた。
左翼的なことは言っているのではない。けれど同盟、同盟というだけではだめだ。
今の政治家の立場からいうと、84歳の、そろって退陣していった。宮澤さんに
も会ったが、この2人は戦後の日本を象徴しています。中曽根さんは日本列島、
ハリネズミ論。憲法9条改正しないといけない。宮澤さんは平和憲法は護った方
が良い。自民党のなかでもこれだけ違いがある。残念ながら評価できない。ただ
二人とも、切腹、市中引き回し。中曽根さんの方が国鉄改革とかした。高橋是清
さんみたいに、やめた後、さーとやったが、宮澤さん、経済は判っていない。東
京大学で勉強した経済で、日本をめちゃくちゃにした。大蔵省がきちんとやった。
日本の経済をだめにした戦犯第一号。
中曽根内閣で行革委員に任命された。中曽根政権の、公平な判断必要。マイナス
面があるとはっきりと申しあげる。沈下傾向のなかでどういっているか、という
のがある。福田康夫さんにも言っているが、福田さんのおやじさん、小泉の先生。
岸さんあたりのDNAが消えない。横須賀という選挙区がある。米国軍そのもの
で、なりたっていた。小泉さん36歳、19歳の学生の娘と結婚した。本人、離
婚のいきさつまで分かっているから。週刊誌が聞きに来なくて幸い。小泉さんの
お母さんがなくなったときに、別れた奥さんが来ましたよ。徳川家康。厳しく殺
されるのを待った。織田信長、子どもが産まれると、養子を殺した。政権を保つ
ためにはどうするか、という非情なくらい強い意志がないと、総理大臣にはなれ
ない。

ブッシュ大統領は、「パパ・ブッシュ」の湾岸戦争での失敗、大統領再選への不
覚について復讐を狙ったものと見られている。他国への攻撃は@自衛権の発動A
国連決議の存在がなければ国際法違反だが、今回はいずれもなかった。米英軍は
@核兵器の製造準備A生物化学兵器の存在という大量破壊兵器絶滅を理由にイラ
クに侵攻したが、いずれも発見されていない。最近のブッシュ大統領とブレア首
相の支持率は大きく低下している。仏・独・露などの各国は米英の軍事行動に反
対した。小泉首相も日米同盟の存在は尊重しないといけないだろうが、ブッシュ
大統領に率直に意見を言うべきだった。

 決して右翼的立場からする批判ではない。与党の中にも、政府の態度を「忠犬
ハチ公」的と見ている向きがある。「対米追随」の印象を国民に与えると心配す
る意見もある。 アーミテージ米国国務副長官が日本に「ショウ・ザ・フラッグ」
(旗幟を鮮明に)と述べたが、日本は同盟国ではなく、「飼い主」の表情をうか
がい、相手の欲する内容を嗅ぎつけるかのような印象を与える外交はすべきでな
い。「同盟」と「国際協調」という2本柱で下手な国会答弁をするようなことは
よした方がいい。
日本政府は今後自主的判断で、外交、安保政策を推進、展開すべきだ。そうしな
いと日本民族は21世紀を無事に生き残ることができないだろう。

 米国の新保守主義への対応も重要問題だ。ブッシュ大統領の政権のなかに、強
硬派と穏健派が存在する。宮沢元首相は、10月23日、政界引退の記者会見で、
外国への自衛隊派遣、外国での自衛隊の武力行使を慎重にすべきだと述べた。や
んわりとした小泉首相批判だ。小泉首相の靖国神社参拝、安保外交政策に自民党
の中にも批判の意見がある。「それ行け、どんどんは危険な道」ということであ
る。戦争中の教訓を忘れてはアジアの隣国からも見放される心配がある。 福田
さんの良い所は、4つの安全保障政策を掲げたことは参考になる。
小泉首相の恩師福田元首相は外交の4本柱を@日米同盟,Aアジア外交,B国連重
視、そしてC専守防衛とした。4つの状況をどのようにするか。福田さんの意見
を聞いた方が良い。
読売新聞,朝日でも選挙の前後から支持率が落ちている。田中真紀子さんの問題
で、60〜70%。回復していたのが、小泉政権としては、40〜30%に落ち
た。缶詰でいうと、そろそろ賞味期限が切れた。
 中曽根内閣の名官房長官として腕を振るった後藤田正晴氏が、最近、「安保・
外交政策では中曽根さんと必ずしも同じ意見ではなかった。あえて言いたい。一
国平和主義がなぜ悪い」と話している。また「アメリカが国連の決議なしにイラ
クを占領したことは、正義の戦争ではなく、侵略行為であるといわれても否定し
にくい、過去の歴史を見ると、強大国になると、どの国も自国の価値観を他国に
押しつけようとする道をたどるが、それはいつまでも続かない」――などと言っ
ている。

 3.復興支援とODA  イラク復興支援と巨額外国援助もあらためて検証の
必要がある。日本政府は10月17日、ブッシュ大統領来日の直前、イラク復興
支援事業に来年度、15億ドル(約1650億円)を拠出することを決めた。突
出した額だ。先進国の中で、世界最大の赤字財政国の日本はもっと自主的に外国
援助を決定すべきだ。ODA政府開発援助の再検討も必要だ。年間9300億円
のうち、これまでは中国への拠出がもっとも大きかった。中国はもはや開発途上
国とは言えない。

国連への疑問 国連中心主義への疑問もある。日・独・伊3国を依然として
旧敵国視する国連だ。その常任理事国5カ国の国連分担金は2003年の分担率
で――米国22.0% フランス6.4% イギリス5.5% 中国1.5% 
ロシア1.2%だ。
この数字に比べ、非常任理事国でもない日本は、19.1%、ドイツ9.7%で
ある。日本の意思をもっと国連活動に反映させるべきだ。時には拠出をストップ
するくらいのパフォーマンスがあってよい。米国は時々やる。国際化のなかで生
きる日本の知恵を発揮すべきだ。「国連中心の世界秩序」を夢見た「集団的安全
保障の理想」は虚構の面があることを認識する必要がある。

日独伊が50年もたって、いまだ悪の国家だ。金をださせるために、変えない。
変えるよ、変えるよ、と言いながら。小国から日本がちぎってもらうためには。
ODAも。あやまれる国際協調に、このままで良いのか?なんでODA、DPO、
サミットにはいっている。米国と日本とドイツだけ国連分担金全体の51%にな
る。これで世界秩序を国連中心にするには、虚構がある。これを研究していかな
いといけない。米国はユネスコでもおかしいじゃないか。今年はユネスコださな
い。といっぱつかます。日本は滞納したことない。

ロシア・中国は滞納常習犯。米国は自分の政策のために出さないときがある。外
交でタカ派になれ、というわけではないが、自分の政策を通すところは通さない
と日本の存立がおかしくなる。

経済はなんだかんだいっても2極。中国は元をもっている、華僑を含めると十数
億ある。アラブのイスラムの経済は、強かった時代もあるが、衰微。10〜20
年はたいしたことない。イラク、サウジアラビアで石油を自国で運営できるよう
になると、3大メジャーにはいってくる可能性はある。日本は人口が少なくなっ
たら悪くなってしまうだろう。ろそなに2兆円入れた。10億円で日本長期信用
金庫がかいたたかれたように。建て直しをすべきではないか? 5.世界一無防
備な日本 国際的テロのリーダーといわれるビンラーディンは、最近「日本も攻
撃の対象」と言明したと報道された。彼は生きている。以前は、中東では、日本
が友好国であった。最近の国内の治安悪化、外国人犯罪の驚異的増加も合わせ、
真剣な対応が必要である。このところ外国人による犯罪が驚異的な倍率で増加し
ている。主として不法入国、不法滞在の外国人によるものである。犯罪防止のた
め外国人に対しあらゆる方法で主権を行使することは当然である。人権は尊重し
なければならないが、限度があることはもちろんである。いわゆるIT技術の活
用をもっと考えるべきだ。

 6.経済のグローバル化 
一方、経済のグローバル化への対応も重要課題だ。
20世紀末は、米国第一、日本第二の経済大国であった。これからは、世界経済
を米国と中国が二分し、強烈な主導権争いをする可能性がある。最近の「元」の
再評価についての米中間の熾烈な駆け引きを注目する必要がある。日本長期信用
銀行が米国の投資グループ、リップルウッドに買い叩かれたようなことを繰り返
してはならない。

 7.教育と少年犯罪 
日本は今の時代に適応した教育改革を実行しなければな
らない。教育の自主性、独立的志向の確立が求められる。戦後日本の教育を長年
事実上支配した米国的考え方と日教組の影響を排除しなければならない。教師の
権利と労働条件は児童、生徒が教育される権利に優先するものではない。教育基
本法は一旦解体し新基本法の策定を考えるべきだ。

IT化の波が悪い方向に向かっている。

 NHKが毎月実施している全国世論調査では、「内閣に期待すること」として、
景気対策、福祉政策、行政・経済構造改革といった項目が、いわば常連として、
上位に並んでいる。しかし、雇用対策、教育改革、危機管理の確立などにも強い
期待が寄せられている。 これを分析すると、バブル崩壊後の深刻な雇用不安、
あるいはリストラになっても次の仕事に就けず、大学、高校を出ても就職できな
いといった現実に政治が真剣に対応してほしいと望んでいることがわかる。ここ
一、二年の年間自殺者数3万5000人がさらに増加する傾向にあること、多く
の若者が大都市で不安定なフリーター生活を強いられていることなどもその背景
にある。最近、東京・渋谷で、小学生四人がチラシ配りの男性に監禁される事件
があったことなどもその一つの例だ。被害者でありながら、加害者にくわわった。
どんどん悪くしていった。

 一方、急激なIT化に伴う犯罪の増加に政治と行政が対応できなかった問題があ
る。この4、5年、政府は公共事業の一環としてITのハード面の充実に力を入れ
たが、ソフト使用についての社会的責任と教育をなおざりにした。 今年夏の東
京・渋谷の小学生四人の不法監禁事件では、女子高校生が勧誘に関係していたよ
うだ。四人は被害者であり、一方でそのうち一人は、本人の自覚なしに加害者と
なる状況であったようだ。 出会い系サイトなどIT利用の犯罪は日常茶飯事、不
法滞在の外国人の犯罪増加と並んで、被害額数千万円、殺人事件が多発して、新
聞、TV報道でも雑報扱いだ。その上、凶悪犯罪も、国松元警察庁長官が狙撃され
重傷を負った事件が未解決のままであるように、検挙率はかつての80%以上が、
いまや20%程度に落ちている。

 インターネットのホームページに、売買春関連の記事だけでなく、ピストル、
麻薬、爆弾製造の材料販売まで掲示されている。米国はもっと厳しい。土井さん
は個人情報を保護すべきだ。土井さんなど人の生命が守られるにはある程度の犠
牲も必要だ、というのがわかっていない政治家がふえている。言論の自由が、教
育の貧困、IT犯罪の増加は問題だ。
この極端に悪化した治安状況を改善し、人のいのちの尊厳を守る社会を回復する
ことが、21世紀を生きるわれわれ大人の一人ひとりの義務であるし、政治の果た
すべき責任ではないだろうか。
 長崎の中学1年生による四歳の幼児誘拐・殺人事件のあと、小泉首相は閣僚懇
談会で、総合的な観点から凶悪少年犯罪の対策を考えてほしいと指示した。しか
し、率直に言って、日本社会の崩壊が絶望的な方向に進行しているかもしれない
時点で、「重要政治課題のマル投げ」の印象を感じた人が多かったのではなかろ
うか。


8.大人の責任
それでは、この政治、経済、社会、あるいは教育の問題にまで及んだ大きな課題を
どう解決するのか。一夜漬けの名答案はない。特効薬もない。

しかし、政治家はこれらの点に限って、政党間のいがみ合いをやめて、法律の制
定、行政指導、警察の人員配置の適切な変更、その他の対策を考えるべきだ。全
国の盛り場では、一歩足を踏み入れたら「薄汚い人間」が満ちあふれている。わ
れわれ大人は政治に真剣な対応を要求すると同時に、自分も何ができるかを考え
たい。傍観者であってはならない。たとえば私などは非力ではあるが、大学の授
業中、あるいは課外に若者に熱情を持って働きかけるようしている。うるさい老
教師かもしれない。
四国のふるさとの大学で、コミュニケーション論と政治学を教えている。日本マ
ス・コミュニケーション学会の会員でもある。渋谷区代々木の人生第一の職場の
放送センターには「裏切り」になるかもしれないが、報道評論表現の自由とか権
利だけを声高に主張する考えはない。今のマスコミと称するもののなかにはかな
りの部分、過度の商業主義と、薄汚い、志のないものに汚染されていて、単純に
表現の自由を主張することは恥ずかしく思えるのだ。

第1に、商業主義が悪くなっている。第2に、弱者が強者に支配されるのは、日
本の経済だけでなしに、政治・経済の衰退につながる。第3に、有事法制。せめ
てこられたら、敢然と闘うのは自衛権としてやっていく必要がある。民主党は、
自衛権はみとめて。憲法も改めよう。左よりの民主党、左の方の菅直人さんに、
右よりの小澤一郎がくわわったから加速したのだと思う。いつまでも改正反対で
はないということで。

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大脇)価値軸、世界観、歴史観は思想3つの問題、ビジョンの要になる思想がな
い。大衆迎合的な政治は、無思想でその場がよければ良いですます。
中国の学生の質問。日本が大国になった原因は教育力ではないか。教育力を世界
的に。未来構想フォーラムの主題:1)国際社会に役立つ人材をどのように育成するか、
2)高齢化社会、いかに豊かな老後をおくれるのか3)国家ビジョンを構築する
べきだはないか国連大学の強化:国連大学そのものが機能していない。国連にシ
ンクタンク的な役割をもたせる。指導者がでないとだめだ。11月20日(木)。
日本でも平和国連の創設大会がある。国連改革の1つの試み。
本会は、12月5日はユビキタス社会がどうかえるのか?簡単な技術なら良いが、
良くも悪くも最大に効果を発揮する。教育問題と関連してくる。

高橋:イラクに対して賛成か反対か?海外への派兵ではなくて、派遣。派遣はあ
っても良い。水の問題、無医村の問題、インフラの問題。生活レベルの問題。カ
ンボジアかなんかの問題といっしょ。きちんとでかけてやらないといけない。ひ
ょっとして、犠牲になることがあるかも知れないが、小泉さんが、さあ、賛成だ。
自衛隊のなかに、こんなにあるのかなぁ。戦後の自衛隊の人達は、闘ったことが
ない、血を流した経験がない。怖いかどうかというのがわからない。だから、相
当なお年の方はいかなくても良い。若いのはいかないといけない。57〜60%
が派兵反対になっている。自衛隊を本来の姿にさせよう、しよう。きちんとしよ
う、というのがすべてだ。自衛隊の存在を前向きにしよう。「それいけどんどん」
だけでは。

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大橋:現役の連中は行け、というからには行く。行けというからには、現役の連
中は、集団で自衛権。もっているけど、使えないというのはどうか。武力の方に
は、国際紛争の解決の手段。自衛隊を派遣しないのであれば、代案が見えない。
「お金をいくらだしてくれるか?」カンボジアのときも、海部が、「危険じゃな
ければいく。日本人は危険じゃないところだけだす。」こんな日本人の誇りを失
うこと、国際的な信用を失うことはない。

中川:大衆迎合。バグダッドに3年半住んだ。平和になった。打たれたら、打ち
返す。戦争状態のなかに派遣する必要はない。落ち着いたら。日本人がいった場
合には、占領軍とみなされる。民政でできる。
米国のイラク攻撃は石油利権だと思う。

大脇:私は両方必要だ。一家の家庭で、お父さんの役割とお母さんの役割。父親
的権利・権力とすべてを包むような母親的役割の双方。9/11のようなテロに
脅威。大量破壊兵器拡散の危険性、必死で、どのようにしてテロをなくしていく
か?という観点から、米国派行動している。
米国の父親的役割に対して日本は非軍事的役割、子供を生み育てるように経済と
教育を柱に平和の戦略を確立し国際社会に貢献していくべきではないか? kれ
が高橋先生のおっしゃる自主外交の柱になるべきと思う。
第2次大戦後、武士道、精神的な価値が日本の伝統が失われている。勿論、軍事
力、日米協調(夫婦一致)は必要である。それをふまえて、日本の国の母親的特
性を生かして主体的世界平和の戦略を描く。今、日本に確固たる平和への国家戦
略、ビジョンが無いことが問題である。ODAも商社の物の売り込みから人材派
遣を中心に教育にシフトすべき。

桑原:
戦争か平和(闘っているか、闘っていないか)武器をもってしか平和はで
きない→永続的な平和の実現はできないのでは。米国が武力でイスラム圏をおさ
えられない。いつか復讐したい。
一方では、平和はもっと精神的なもので、もっといえば人と人との関わり方であ
って、国をこえた奉仕の実践によって、ボランティアによって、平和をつくって
いく、ということをもっと、日本のなかの論調に徐々に広げていかないといけな
いと思います。

高橋:言論の責任。デジタルがふえないと、受信料がふえない。14年前のこと
をいわれても困るが、そのあたりの反省をしないといけない。政治家はどうなの
か?平和論、安全保障論。あれだけ違っている。

武藤:日本で一番大事なことは、政治や経済第一主義、利益・効率第一主義とい
うようになっている。
これは西洋哲学で、一国主義の考え方である。弱肉強食の構造になっている。そ
れに変わるものとして、日本古来の精神でもある「和」の思想を考えたい。
高校の倫理の教科書をみても、ほとんどがソクラテスからはじまって、西洋の思
想・哲学が続く。
東洋の思想、日本の思想は、ほんの少し掲載されているだけ。日本の民族精神は
ほとんど書かれていない。日本はいったいどういう思想でできあがったか?と聞
くと、多くの人が、聖徳太子の和の思想と答える。では、聖徳太子の思想がどこ
から来ているかと問われれば、仏教の影響だと答える。
それでは、日本の民族、精神の源流は何か? 相手を信じて、調和しあう和の思
想を継続すべき。
和の思想は相手をまず信じて、お互い高めあっていく。西洋は弱肉強食の発想。
互いに敵対する、相手をつぶし自己の利益を求める、契約という形で平定を計る、
必然的に革命が続く。
日本はこれからどうあるのが良いか?さる9月の未来構想フォーラムでも、これ
からの医療はどうあるべきかを議論しました。
そのためには、日本はどうあるか、と考える。そこで、日本は世界のなかでどう
位置づけるか、と考えるそこで、世界はどうあるべきか、と考える。
グローバルは米国主導のたかだか200年の考え方。ヨーロッパは調和の原理、
和の思想がある。
和の思想に関する研究書が一冊もない。これは日本の学者の責任。

武田(メール参加):昨日海外から帰国して、選挙結果を見ました。何よりも悲
しかったことは、投票率の低さです。私自身は、事前に不在者投票を済ませて出
国しましたが、早朝から夜まで不在者投票が出来ます。通常の生活をしている人
なら投票できるはずです。楽しいレジャーの予定があっても、予め投票しておけ
ば良い筈です。
我々は、ありがたいことに全体主義や専制君主・独裁国でなく、民主主義の国に
住んでいます。まずこのことを大切に感じないと。民主主義の国の大人の社会人
であれば、選挙で投票しないのは義務の放棄で恥ずべきことだと思います。
私自身も、政治家や政党を見て、正直期待できないという思いが先に来ます。し
かし、ともかく選択して投票することが先決です。政治家は、投票所に足を運ば
ない人を相手にはしません。
「棄権も意思表示の内である」とか「こんな低い投票率での当選は本当の支持を
意味しない」などととんでもない勘違いの発言をする知識人がいたりすると、本
当に情けなくなります。
世界の情勢を見たら、自国の政治に参加しないということの意味をもっと重く受
け止めないと。
政治家のリーダーシップやビジョンを評論する前に、このように大人になってい
ない日本人、民主主義を理解していない日本人、結局お上を頼る日本人をどうし
たら良いか考えないいけないという思いになります。
教育が深刻ですね。学校だけでなく、家庭も。両親が国政選挙を安易に棄権する
姿を見て育った次の世代はどうなるのでしょう。最近マーケティングで流行のボー
ナスポイントでも用意して、投票した人に特典でも提供しますか。本当は、棄権
した人にペナルティ課したいところですが。

二大政党への動きが見え始めた感の選挙結果でしたが、政策面で違いがはっきり
しない大政党2つでは選択肢として不足。もっと、テーマ別に「サラリーマン党」
とか「年金党」「環境等」「医療党」・・・と専門化した政党が出て、明確にす
れば、与党もそのような政策を考慮せざるを得なくなるのではという気がするの
ですが。ただ政権奪取だけを狙うより存在価値が発揮できるのではと。以上につ
いてご意見を伺いたかったのですが。
高橋:投票期間が減って、実質12日間しかない。政権放送が朝から晩まで。政
治に対してまたか、またか。政党のPRに嫌気がだしてくる。外交、政治倫理。
政治そのものの姿勢。押さえ込んでいる。
ITの時代…選挙期間はITをやってはいけない。HP、メールで案内をだして
いるのに、くばったらいけない。
ITtをやれやれ、とだけていて、できない。xpだと改ざんされる。途中の段
階で、XP反対の学生が選挙の結果を変えてしまったりする。デジタルに影響が
ないように、いかんいかんと。
1冊500円もする。マニュフェストとインターネット、メールで送る。という
のがあっても良いのでは。
日本が一番先進国でも、有権者を悪者だ。投票を自らやらせる。いってみたら写
真入りの健康保険証がないから。

──────────────────────────────────
S2)「戦後民主主義教育の終焉;新しい教育の構想」         
         鈴木博雄氏 筑波大学名誉教授:

(お体がすぐれないなかで、今日は先生のメッセージを伺える貴重なチャンスであ
る。日本に今求められるのは国の為に命を懸ける指導者、総理大臣のリーダーシ
ップ。母親教育の重要性。教育の本質は1対1、魂のふれあいであり、真の指導
者教育が必要であるとの示唆に富むの格調の高いお話でした。)

鈴木:
さまざまな社会現象に接して、だんだん悲観的な見方が強くなってきた。
私は教育を改革するのに少なくとも10年はかかると見ている。10歳の子ども
が20歳になるぐらいがんばったら、少し期待できるなと思う。
私は20年前に、これが教育を変える最後のチャンスだと主張した。しかし、日
本の国の教育はまったく変わらなかった。

年をとってきたので、未来を変えるというより、自分が生きてきた100年はい
ったい何だったんだろうと考えるようになって来ました。はっきりと申し上げま
すと、民主主義というものは根付くものなのか? 歴史的にみて、戦前には選挙
政治があった。戦後50年、民主主義は根付いてますか?民主主義の制度は根付
いていると思うが、与えられた原理を上手く用いていない。民主主義は、はじめ
からその是非を議論しないで、これは良いものだとやってきた。数だけの民主主
義ではない。正しいものであれば、いずれ多数派にかわってくるというのが民主
主義の醍醐味のはず。

それに対して実際はどうだったのか? 日本の国が発展した時期、明治から。昭
和20年から無我夢中で発展してきた。日本というのはリーダーがいいときに発
展した。リーダーがいいときに、日本の国全体が活力がある。

日本の国というのは、下のものがわあわあといってもりあげているんじゃなくて、
リーダーが全体をまとめた方が、日本式にあっているのではないかと思う。

日本は、米国的な民主主義より、むしろイギリス式の民主主義の方があう。今、
指導者がいないことが問題。
言論というもの。明治30年ごろ。総理大臣、明治天皇。言論ではなくて、元勲
が体現する。
明治30年にはじまった。黒田、山縣まで元勲の役割をしてきた。順々に総理大
臣をつとめた。政党政治が発達してきて、日本の総理大臣にふさわしいかどうか?
一種の元老というものが、何人か推薦するようになってきた。大正まであった。
日本の教科書にでてこない。大正10年に山縣がなくなった。一番力があった。
松方さん。大正の終わりぐらいには。昭和15年に亡くなる。
途中から、今までの言論にかわって、会議が総理大臣に推薦する。総理大臣の経
験者が、順々に戦争の方にいった。東条さんにしろ、白紙にせよ、といったら本
気になった。総理大臣は一生懸命選んでいた。ちょっとづつ、戦争に向かった。
それで、3国同盟で、決定的に戦争に向かった。

私、戦後50年にむかって、昭和のはじめ、いい人はいなくなった。みんな殺さ
れていった。これは、という人がいなくなってしまった。原敬は、政党から総理
大臣になった。普通選挙。そういう方にもっていこう。

浜口雄幸、高知県の出身の人。土佐人。がんばった。昭和6年の頃。金を出すか
出さないか。金をださずに頑張る。

最後、犬飼。民間政治家。政治的なキャリアでいえば、一番古い。
どうしてできちゃったのか? 有望でないほど生きている。若槻さん。一高をトッ
プででて、総理大臣もソツなくやった。ただ、腹がない。軍部の目を気にしすぎ
ていた。この風土をかえないと。立派な指導者をつくらないと。

絶対に、やっぱり日本は英米と一緒に。ぐるぐるぐると、たえず。政治家の一番
大事な部分は。
命をなくしても国のために生きる人。自分の生命以上に、国の運命を考えられる
人。
そういう人じゃないと政治家になれない。そういう人が本当の政治家。そういう
政治家を育てるような教育をしないと。

戦後の教育。みんなが同程度に、みんなが同じようにという発想。戦前は縦。小
学校、中学校、高校とそれぞれ進路が違っていた。学歴社会だった。

戦後の文部省の考え方が変った。少なくとも平等に扱いましょう。これが民主主
義。中学校までみんなが同じなのは問題ないにしても、高校までいっしょだとい
うのはどうなのか?興味・関心・特技が違う。子どもが多くなるにしたがって、
高校をたくさんつくり、大学をたくさんつくった。
お手てつないでみんな大学までいくのが民主主義だとなった。高校までいって理
解できない人がでてくる。
カリキュラムを簡単にしてしまう。世界の競争に勝てる日本の教育ができている
だろうか?大学のレベルがおちている。能力がない以上に、やる気がない。なか
にはくいついてくる人がいないが、60人に6人ぐらい。
一番変えないといけないポイントだった。20年前から個性化ということ。理屈
はその通り。だけど一人が個性化の教育をやるのはたいへんなこと。1対30で
という仕組みをかえないと。

学年制ではなく、できる人は、どんどんと進んで良い。ゆっくりじっくり型は、
じっくりと。中学生の1〜2年でかわる。中身が大きくかわる。小5〜6年が、
優等生が中1〜2でさがってくる。高校でぐっとさがってしまう。

小学校のうちは利発であれば優等生。中学生以降は、基礎ができていないと利発
なだけではのびない。

性格的に、能力があるけれども、ひかえめの子どもはおだててやらないと伸びな
い。国際化の問題。
いっせいに進めるカリキュラムのあり方で本当に良いのか?最後に日本で一番大
事なことは人材育成。
全部の生徒を立派にするのは。

それぞれの分野で、すぐれた人材をどのようにつくるのか?それぞれの分野でつ
くり方が違う。大学でまだ助教授のときに、教授会で「大学は本気で研究も教育
もやっていない」と発言した。そのとき、ある先生から「人材は育てるものでは
なくて、育つものなんだよ」といわれた。それも一理ある。育つような環境があ
れば良い。

育てる部分も必要。人格的な影響力。人格的な影響力に即発された人こそが本当
の意味で育つ。
日本の奥底。人格的な影響力を与えられるようにならないと。言葉だけではでき
ない。
奥底ではなく、ぱっと、人間を育てようとしている。人格的な影響力を無視して
いる。
今の教育界そんなことを大事なことを軽視している。必要なものとして、「人・
物・金」という表現がある。
人と物と金を同一視している。これは間違い。実際は、物と金をいかすも殺すも、
人次第である。
そういう意味で、指導的な人材を育てるとなる。

その点えらいなぁ、と思うのが、スポーツのコーチですね。高橋尚子にしても、
コーチが良い。一人と一人の交わりをもっている。一対一でないと、本当の意味
で育たない。一対一の原点は親子である。

先生は30人学級というひとくくりで語るのではなく。全体ではなくて、一人の
人に語りかけてください。
目をみつめて真剣にその人のために語ったときに、本当の教育がはじまる。知識
の伝達では教育にならない。

筑波大学は大きな使命がある。25年間、これは、嘉納治五郎。柔道家として名
が知られているが、本当にえらかったのは、日本の教育の父としての嘉納さん。
灘の造り酒屋、菊正宗の出身。嘉納さん自身が一人ひとりに影響力を与える。幕
末。勝海舟がいます。勝海舟を財政的にサポートしてきた。なろうとおもったら
総理大臣になっていたはず。ところが、100年後のことを考えて、嘉納さんは
教育にすすんだ。
そういう人が、次にでてこなかったら。立派な指導者をいかに続くか? みんな
に影響を与える。

道元の言葉に、一個半個という言葉がある。自分の後継者、1人でも良い。さら
にいえば、半分でも伝われば良い。そのぐらい、後継者づくりは難しい。本当に
自分の時代の後継者。

良い学生がはいってこない。入ってきていても、その人がものになるかどうか判
断が難しい。今の大学院の教育は、一個半個ではない。私は、何とか一人前の
講義だけはやってくれよ、祈っている。光輝く人材を何人つくれるか? 大企業の
なかでも。政治家のなかでも。どうやって、つくり方が違う。

日本の教育改革をスタートさせる。人格的な意味での、すぐれた人材。知識の教
育以上に、道徳教育。道徳、文化的な教育。TVもマスコミ、道徳的なもの文化的な
もの1つもない。
朝日新聞がテレビ朝日を批判しない。テレビと新聞は同じだから。あのコマーシ
ャルのものはかわないよ、と不買運動するのが効果的では?TVづけになることで、
私たちの想像以上に、物を考えなくなってしまう。

映像というのは、忘れてしまう。我々の世代はTVは娯楽としてみていた。今、小
さな子どもたちは本気でみている。子どもたちはTVから教育を受けている。だか
らタレントの仕草を上手にやる。模倣する。生活マナー。テレビの模倣。若者の
なかで。マスメディアの影響があるんじゃないかなぁと思う。
日本の国として批判も。企業の方々。ずいぶん品のないコマーシャル。社会的な
批判も。まずは、次の世代に優秀な指導者を残していくか?日本の国民そのもの
は、決してレベルの低い国民ではない。ただし、日本に指導者が必要。韓国や中
国と比べて強い団結で力を発揮する。5+5=8(韓国)、優秀な人が多いのに
十分力がだされていない。

戦前も戦後も含めて、躍進したのは、良い指導者がいて、ついてきたから。総理
大臣。
イギリスという国はリアリスト。現実とうまくいくにはどうしたら良いかと考え
る。ドイツとかは、こうあるべき、という発想。昔からやってきた人の知恵は馬
鹿にできないな。イギリスはそういう知恵を大事にしてきた。
素晴らしい人材を育成するには、どうしたら良いか?大脇:今日の要旨;政治家
は腹だ!教育は、愛、「人が育つ喜び」。教育は時間や数ではなくて、魂と魂の
一対一のふれあいであるといこと。教育というのは、教える、育つ、という両側
面をいっている。ところがEducationは引き出すという意味、翻訳の当て字とし
ては足りないのではないか?加藤:人のため、世のために命を捨てる、という考
え方がない。戦前は命をかけなければリーダーになれなかった。命をかけられる
人しかリーダーになれなかったかつての時代と違い、命を懸けなくてもリーダに
なれる時代になってきた。評価の問題。画一的になってしまった。良い生徒、良
い先生。
官製ハガキのように。昔は個性的だった。今は塾が進路のカギを握っている。入
れる人間。昔みたいにバラエティのある人材をいかに育てるか?あらゆるものが
評価されるまでは評価されない。

鈴木:
評価の問題だと思う。良い学校、良い生徒。ひとつの評価ではなくて、画
一的になってきている。
茨城県の高等学校の生徒。校長先生をお招きしてお話をしたが、どの先生もうち
は何人東大、ということばかり。みんな背伸びをしていて東大を目指す。本当に
驚きました。他の先生はともかく校長先生がそんなお考えで、本当に心配だなぁ
と思いました。外の人があの学校から。現実はどうかえていくか?一番良いのが、
長野県の先生の人事権は教育委員会ではなかった。校長先生が握っていた。校長
先生がみて、良い先生だという人をひきあげていった。形式的には一番先には。
一番大事なところは、人事権が校長先生にある。町の教育。校長先生を集めてお
話をうかがいたい。だいたい8時までぐらい。土曜日の午後。信州の教育は。リー
ダー不足の問題。一言でいえば、日本をいかに解体するか?いつまでも日本人は
したがっていた。日本に民主主義を教えてもらった。民主主義そのものだった。
戦前の良かったところを見直して。日本独自のものをつくっていく。昔は師範学
校。立派な先生をつくっていく、というのが一つの方向に。
占領軍。教育の内藤与三郎。日本に民主主義、これだけのことはやったよ。6/
3・3制をおしつけて、まだやっているのを不思議に思う。
師範学校をもう一度、つくるのはいかが?こういう時代のなかでは、先生になっ
てやりたい。今の時代にあうように。

大脇:世界の164番目の評価しかない東大を目指してしのぎをけづるのはばかげ
ている。明治以来の日本国家に優位な人材養成から、国際社会に役立つ有為な人
材養成に180度、教育目標を転換すべきではないか?時代、青年よ。世界の荒野
を目指せよ。海外に青年を送るのが最大の人材養成になると思う。

大橋)その前に日本人の基礎、バックグラウンドがないとだめ。

鈴木)浄土宗の考えに「一隅を照らす」。 自分の身の周りを照らす。それをや
りなさい。自分の身の回りからできることを。     
 
                   Dicteted by K.Sasaki ed. by J. Owaki